被災者発信、メウロコ地震対策

防災だけじゃ足りない。防災・避難・復興まで、震度7被災体験を基に、リアルに指南します。

地震保険は入るべき? 最大のメリットとは

最近、地震が相次ぎ、地震保険に入ろうと思った方も多いのでは。

また、費用の点から、加入をためらっている方もいると思います。

地震保険は、地域によって保険料が違い、割高に感じる地区もあります。

また、火災保険より支払われる額はずっと少ないのです。

それでも、地震保険に加入するメリットは何か。お伝えします。

 

まず、基本情報として、地震保険は単独では申し込めず、必ず火災保険と合わせて契約しなければなりません。(火災保険の契約があれば、地震保険の途中加入も可)

保険金額は、最大で火災保険の50%です。

つまり、全壊でも、火災保険の半分しか支払われないのです。

また、一部損壊では、保険金額の5%です。

たとえば、火災保険の額が1000万円なら、地震保険の額は500万円。

地震による全壊で500万円、半壊なら250万円、一部損壊では25万円となります。

とても、住宅再建には程遠い額です。それは、地震保険は被災者の生活の安定に寄与する為と法律で規定され、住宅再建を目的としてはいないからです。

地震保険の保険料は、高いと感じる方も多いでしょう。保険料率は住んでいる地域と建物の構造によって大きく違いがでます。

詳しくはこちら→地震保険の保険料

 

東京、千葉、神奈川、静岡など、地震発生確率が高いとされる地区では、やはり保険料率が高く設定されています。

保険料率の低い地域とは、倍以上も開きがあるのです。ちなみに、4月から地震が続く熊本は、保険料率が一番低い地域でした。

 

地震後の住宅被害判定はとても厳しく、住めない状態でも一部損壊と判定される事も多いのです。

地震保険は今後も値上がりする事が決まっていますので、負担はますます大きくなります。

また、南海トラフ地震や首都圏直下型地震などの大規模災害で保険金支払い総額が11兆を超えるような時は、支払額が減免されることもあります。

 

それでも、地震保険には加入するべきなのでしょうか。

答えはスバリ、是非、加入をお薦めします。

地震保険に加入する最大のメリットとは何でしょうか。

それは、地震時の火災被害に保険金が支払われることです。

 

知らない方も多いのですが、通常の火災保険だけでは、地震の際の火災被害には、保険金が支払われません。

地震により火災が発生し、自宅に延焼しても、火災保険は支払われないのです。

 

特に、都市型大地震の時に恐ろしいのは、火災による被害です。地震による火災は、通常の火災とは全く違います。

鉄骨のビルでさえ溶かしてしまう高温の火災で、路上の車のガソリンタンクを爆破し燃料をばら撒きながら、あっと言う間に延焼します。

火炎旋風と言われる炎の竜巻が起きる事もあるのです。同時多発的に火災が発生すると消火は困難です。

また、耐火住宅でも、窓が少しでも開いていれば、簡単に延焼してしまいます。

 

こうした火災被害に保険金が支払われるのが、地震保険の最大のメリットなのです。

 

地震後に速やかに立ちあがる為に、シビアですが、お金は必要です。

日本列島は地震の活発期に入っていて、今はまだ収まる気配はありません。大きな地殻変動異常も続いています。

日本中、どこでも、大地震のリスクはあるのです。

高い保険料を払っても、地震保険に加入するメリットは充分あると思われます。