被災者発信、メウロコ地震対策

防災だけじゃ足りない。防災・避難・復興まで、震度7被災体験を基に、リアルに指南します。

首都圏直下型地震が切迫する東京での、オリンピックの問題点

リオ五輪がいよいよ開幕しますね。

東京オリンピックが4年後に迫りました。

これから、日本に来る外国の方も、ますます増えるでしょう。

 

ただ一方で、東京など関東では、首都圏直下型地震が切迫しているのも事実です。

最近は、関東で有感地震が増え、現実性を帯びています。

 

外国からのゲストの方々には、地震対策はまだ行き届いていないのが現状です。

 

地震というのは、世界中で発生する訳ではありません。プレート境界など、限られた地域に集中しています。

ですから、地震がほとんどない場所から日本に観光に来た外国の方も多数いるのです。

そうした方々は「地震が起きたら頭を守る」などの基本的な地震対策さえ知らない可能性があります。

 

ですから、時にはパニックを起こしたり、言葉が判らない為、独自の判断で動いてしまう可能性もあるのです。

心配なのは、過剰な心配から、過激な行動に出る事です。そして、日本人も巻き込まれるかも知れません。

 

例えば、標識の絵記号の様な、どの国の人にも判るポスターなどで、もっと啓蒙をはかっていくべきだと思います。

 

オリンピックで使われる競技場などの建物は、さすがに耐震性はあると思います。

危険なのは、競技場など、沢山の人が集まる場所です。出入り口の狭い場所では、パニックが起きる恐れがあります。

例えば、耐震性がシッカリした建物なのにもかかわらず、「倒壊する」とデマが伝われば、我先にと出口に人が集中し、パニックが起きるのです。

人が集中すると、身動きが取れなくなり、最悪の場合、圧死などの重大な事態にもなりかねません。

 

もし、こうした場所で地震にあったら、まず周りに声をかけあって、コミュニケーションを図ることが大切です。

コニュニケーションが図れると、人間は自分本位で行動をとりづらくなりますね。

それだけで、パニックは回避できる可能性が高くなります。

 

もし、混乱に巻き込まれてしまった時は、なるべく冷静になって、身の安全を守る事に集中しましょう。

 

多人数同調バイアスについて以前書きましたが「みんなと同じなら大丈夫」は大地震の時には通用しません

 出口に殺到する事が正しいとは限らないのです。

 

それより、周囲を見渡し、落下物の少ない安全な場所は無いか、探してみて下さい。

 

東京の問題点の一つは、人数の多さです。

朝の通勤の殺人的ラッシュを経験した方なら判るでしょう。

身動きが取れない状態は、大変苦しいものです。時には胸が圧迫されて、呼吸が出来なくなることも。

更に、押そうとする人がいると、トラブルも発生します。駅や電車の中で、たまに喧嘩している人を見ますよね。

息苦しさと苛立ちで不満が爆発し、更に事態を悪化させるのです。

 

出来る限り、人の多すぎる場所からは、少し距離を置いて下さい。

 

東京オリンピック開催前に、首都圏直下型地震が発生する事も、勿論考えられます。

その時には、地震による被害を最小限に減らし、速やかに立ち上がらなければなりません。

その為には、一人一人が地震対策に真剣に向き合う事が求められています。