被災者発信、メウロコ地震対策

防災だけじゃ足りない。防災・避難・復興まで、震度7被災体験を基に、リアルに指南します。

地震対策に無関心な人は、他人に大きな迷惑をかける、という重い事実を知って欲しい

よく、地震対策に無関心な人は、こんな事を言います。

「まあ、来たら来たで、しょうがないでしょ」

 

また、年配の方からは、こんな声も聴きます。

「もう歳なんで、潰されてもいいわ」

 

自分の事だから、という気持ちで言っているんだと思います。

でも、こういう人達は、被災地にとって、本当にはた迷惑で、他人の大きな迷惑をかける大罪なのです。

もしかしたら、人の命さえ奪う事になるかも知れません。

 

なぜ、地震対策に無関心なのは罪なのか、是非知って欲しいと思います。

 

もし、あなたが地震対策を何もとらずに、大地震で倒壊した建物の下敷きになったとしましょう。

あなた自身は、しかたないと諦めていたから、仕方無いのかも知れません。

しかし、あなたを助けに行く人達の事を、考えた事がありますか。

 

無防備に潰されたあなたを助けに行くのは、地元の消防隊員などです。常勤の消防隊員の他に、非常時に活躍する消防団の方々もいます。

つまり、消防隊員の方々も、多くは被災者です。

そうした方々にも、家族がいるでしょう。幼い子供や介護が必要な両親・・・大切な家族を置いて、あなたを助けにいくのです。

怪我の治療をしてくれる医師も、看護婦など医療スタッフも、行政の対応にあたる区役所員なども、みんな被災者で、家族を置いて対応にあたって下さる人々です。

 

「潰されるのは自分の勝手」ではすまされないのを、判って頂けましたか。

 

そして、被災地のマンパワーには、限界があります。

あなたを助ける間に、救助を待っている誰かが命を落とすかも知れません。

つまり、自分勝手な無関心は、人の命さえ奪うのです。

 

昔、消防団員の方がこう冗談で、話していました。

「『もう歳だから、潰されてもいい』と言っている奴は、屋根に『助けなくていい』と書いておいて欲しい。こっちは、そういう人でも助けに行くんだから、迷惑な話だ」

 

一人一人が防災意識を高め、被害を最小限にする努力をしなければならないのです。

被害が少なくなれば、マンパワーを人命救助や初期の復興工事の振り分ける事が出来ます。

 

地震列島日本で、地震を避ける事は困難です。ですから、最小限の被害と、速やかな復興の為に、一人一人が意識を変えていくことが重要です。

 

この20年で、日本は数度の大震災に見舞われました。

焼野原になった景色や、倒壊した住宅、津波に流された街などは、まるでフィクションの世界に感じるのかも知れません。

しかしそれは、近年に、この日本で現実に起こった事です。

 

もう二度と同じ悲劇を繰り返さない為に、出来る事はあるのです。

重い課題ですが、無関心から卒業して、地震対策に関心を持って下さい。

あなたの為に。みんなの為に。