被災者発信、メウロコ地震対策

防災だけじゃ足りない。防災・避難・復興まで、震度7被災体験を基に、リアルに指南します。

地下鉄の中で地震がおきた時に出来る最善の対処法とは

地下鉄に乗っている時に、地震が発生した場合、どうすればいいのでしょうか。

出来うる最善の対処法について、お伝えします。

 

まず、地下鉄は安全なのでしょうか。

地震の時に、地下は比較的安全だとされていますね。

しかし、残念ながら、そうは言いきれません。

阪神大震災では、地下鉄安全神話が崩壊しました。

地下鉄の大開駅では天井が崩落し、地上では道路が陥没して、穴が開いているような状態になりました。

また、地下の中間にある中柱のコンクリートの破断も多数確認されています。

 

東京の地下鉄は、大変古いという事がネックになります。

1925年(大正14年)に銀座線の工事は始まっています。耐震基準をどこまで満たしているかは疑問ですね。

また、地下水の問題もあります。

近年、都心部の地下水位上昇が問題となっていて、地下鉄の壁面破壊が懸念されています。

もろくなった壁面に激震が加わると、一気に壁面破壊に至る可能性もあるのです。

 

さて、地下鉄に乗っている時に地震がおきた時の対処法です。

まず、地震により、最寄駅で地下鉄が運行を見合わせている時は、車内で運転再開を待たず、一旦地上に出ましょう。

大きな地震の後には、余震が必ず来ます。また、熊本地震のように、更に大きな揺れが襲う場合もあるのです。

焦らず、周りに声をかけながら、パニックをさけて、最寄の出口から地上に出ます。

その際、出口に海抜が書かれていますので、チェックして下さい。そして、落下物の心配のない安全な場所で、SNSや口コミなどで情報収集を行って下さい。

もし、地震の規模がM5クラスで余震も落ち着いていたら、さほど心配はいらないでしょう。

M6以上の地震の場合は、暫く様子をみるか、地下鉄の使用は避けた方が無難です。

 

もし、駅と駅の間で地下鉄が停車してしまった場合は、パニックが起きやすいので、注意が必要です。

最善の対処法は、思いきって周りの人に話しかけましょう。コミュニケーションが成立すると、パニックが起きにくくなります。

また、恐らく各自スマホなどで情報収集を行うと思いますが、地震直後は、情報が入りにくくなります。

中にはSNSなどで情報を得られる人もいるので、コニュニケーションをとれば、貴重な情報をシェアできます。

 

残念ながら、対策はここまでです。

後は、無事な救出を祈るしか方法がありません。

地下鉄は、レールの他に送電用レールが設置され、触ると感電する恐れもありますので、勝手に車外に出るのは危険です。

有効な対策は乏しいですが、せめて使用する駅の避難経路と海抜はチェックして下さい。

 

私も、通勤で毎日、都営地下鉄に乗っていました。

都心の生活には、思わぬ危険が潜んでいるのです。