豊洲市場のもう一つの問題点。地震に弱いウォーターフロントの危険性
東京の台所、築地市場が豊洲に移転する問題で、騒動になっていますね。
豊洲には、実は、もう一つの問題点があります。
それは、地震対策に不安がある事です。
豊洲市場自体は、耐震性を充分に確保するとしています。
しかし、「建物の基礎については、杭を支持地盤まで打ち込むこととし、建物下の液状化対策は行わない」としています。
豊洲は埋立地で、一番怖いのは液状化です。
もし、建物は無事としても、周辺の道路や、橋、高速道路などが液状化で使用できなくなる危険性があるのです。
阪神・淡路大震災の時、ポートアイランドが陸の孤島になってしましました。
ポートアイランドは、海を埋め立てて造った島で、液状化で大変な被害を受けました。
島は橋やトンネルで陸と繋がっていましたが、そのルート全てが液状化して使えなくなり、完全に孤立してしまったのです。
中でも問題だったのが、市民病院を島内に作ってしまった事です。
神戸は大きな病院が少なく、市民の医療を担っていたのが、2つの市民病院です。中でも規模が大きかったのが、ポートアイランドにある中央市民病院でした。
この市民病院が、実質、役にたたなくなってしまったのです。
ちなみに、もう一つの西市民病院は、中層階が潰れてしまい、怪我人で溢れた被災地は大混乱に陥ってしまいました。
豊洲市場も、周辺の環境により、使えなくなる事が充分に考えられます。
ウォーターフロントに建つタワーマンションも、建物自体の耐震性は大丈夫でも、生活が困難になるかも知れません。
さらに、津波の危険性もあります。
御存知かも知れませんが、豊洲は海に面し、海抜は数メートルです。
東京湾にも津波の危険性はあります。
南海トラフの際や、小笠原や相模トラフの地震での、津波の危険性があります。
今回のニュース映像を見ても、豊洲市場に津波対策がされているとは思えません。
どうしてこんな場所に、都民の台所を作ろうとしたのか、理解出来ません。
ウォーターフロントは、耐震化だけでは、大地震には対抗できない事を知って下さい。