被災者発信、メウロコ地震対策

防災だけじゃ足りない。防災・避難・復興まで、震度7被災体験を基に、リアルに指南します。

地震への備えを見直せば、被害が劇的に減るのに、なぜ出来ないのか

今日は、ちょっとシビアな話です。

大地震への備えは、今の状態では穴だらけ、だと思います。

 

それは、備蓄や非常持ち出し袋といった「物的保有」で、地震対策が出来ていると勘違いしているからです。

 

本当の地震への備えとは「命を守る事」です。

備蓄などは、無事を確保してこそ役に立つもので、二次的な備えです。

 

では、本当の地震対策は、どうして進まないのでしょうか。

それは、大地震の本当の怖さを知らないからです。

無防備で大地震に遭遇した時、どんな事態になるか、想像出来ないからでしょう。

 

東日本大震災の時、東京は震度5でした。これで、大地震を経験したと勘違いしている人もいるかも知れません。

だから、地震対策というと、帰宅困難の問題に目が行ったりするのですね。

 

でも、震度7クラスの揺れは、全くレベルが違います。

震度6強、震度7の揺れは、住宅が倒壊する揺れです。シビアに言うと住宅倒壊すると、死亡者が出ます。

つまり、震度6強、震度7の揺れは、地震が「生きるか死ぬか」の問題になるのです。

命の問題なのです。命を失えば、備蓄も帰宅困難も、関係ないですよね。

 

つまり、無防備では、最悪の場合、命も失ってしまうのです。

家族など、大切な人が、命を落とすかも知れません。

命が助かっても、住む家や、生活の根源を失ってしまうかも知れないのです。

 

そんな事態が起こるなど、想像出来ませんか。

阪神・新潟・東日本・熊本など、この日本で、近年に起きた事です。

ニュース映像を観て、現実感が持てませんか。

 

無理もありません。

私も、全てが傾き、廃墟のようになった神戸の街を見た時、SF映画にセットにいるような気持ちでした。崩れた高速道路の断面を目の前で見た時も、現実の事と理解出来ませんでした。

 

でも、大地震は、いきなり、容赦なく、冷徹に襲いかかってきます。

失ってから後悔しても遅すぎます。

 

幸い、私達には、4度の震災で学んだ経験と教訓があります。

地震の研究も進み、関東直下や南海トラフなど、将来、発生する確率の高い地震も判っています。

 

だから、その気になれば、被害は劇的に減らせるはずです。

大切な生命と財産を守れるのです。

 

それなのに、どうして、地震対策は進まないのでしょうか。

「まあ、地震が来ても、何とかなるでしょ」の楽観主義では、危険すぎます。

 

リアリティのある地震対策は、特別な事ではありません。

大地震の本当の怖さを知って、回避する方法を理解する事なのです。

まずは、知る事から始めて下さい。

 

 

地震対策アドバイザーとして、リアリティのある地震対策の普及に努めています。

今後も、身近な地震対策を発信していきますので、よろしくお願いいたします。

 

HP http://www.jisintlab.jp/ 地震対策ラボ

個別の地震対策点検、無料メール相談も受け付けています。

イベントやセミナー講師などもご用命下さい。